イティハーサ

という少女マンガをご存知ですか?

(サンスクリット語で【歴史】という意味らしいです)

かなり前にぶ~けという雑誌に連載されていた作品です。

以前書いていたブログに
「光と闇のバランスが大事だ」という記事を書いたら

イティハーサを読んだことを思い出しました

というコメントをいただいたので
即、Amazonで大人買いして、一気読み。

最終話を読み終えた時
「何が言いたかったんだ?どういう意味だ?」と
放心状態になってしまいました。

しかし、2度、3度と読み返すと
現在の精神世界で語られている内容が
日本らしい世界観の中で見事に描かれているのがわかりました。

以来、このマンガは僕の人生のバイブルになっています。

読んでいない方はあらすじを読んでみてください。

その後、ネタバレを書くので
まだ読んでいない方は読まない方が良いと思います。

まぁ、読んでしまっても本編は楽しめると思いますけどね。
文字では語りつくせない魅力がありますから。

あらすじ

主人公は透祜(とおこ)という少女。
鷹野(たかや)という少年が、青比古(あおひこ)と修行をしている時に
透祜が川原に捨てられているのを見つけ、自分の妹として育てる。

透祜たちは「目に見えぬ神々」を信奉する一族だった。

そこに「目に見える神々」を信奉する者たちが現れる。

目に見える神々は
平和を好む神を亞神(あしん)
争いを好む神を威神(いしん)
と言った。

目に見える神々を信奉する者たちは

もう目に見えぬ神々などいない!
これからは亞神と威神が闘わねばならない世の中が来るのだ!

と主張する。

透祜たちはその事実に戸惑うが
ある理由から亞神の徒である女性、桂(かつら)たちと
行動を共にすることになる。

その時透祜は
自分にそっくりな少女がさらわれてしまう夢を見る。

夢の中で彼女たちは出会う。

あんたはあたし…あたしはあんた…
会いたかった…きっと、これが最初で最後…
もう一度会ったら、きっとあたしはあんたを…

その後、彼女たちは現実で対面する。
透祜にそっくりな少女は夭祜(よおこ)と呼ばれていた。

不思議な運命に導かれた透祜と夭祜。

亞神とは何か?威神とは何か?
目に見えない神々は本当にいなくなってしまったのか?

冒頭の

その答えを求め続けると
気のふれる問いがある

自分は何故ここにいるのか
何処より来たりて何処へ向かうのか…

実に人はこの問いを忘れるために人を愛し
この問いから逃れるために神を求める

という問いの答えが、最終話で見事に描かれる。

以下、ネタバレと感想

この世の理が全て描かれている

もうね、どこから書いて良いものか…ってくらい
書きたいことが山ほどある!

作者さんは頭で描いてません。
絶対に【降ろして】描いてます。

端的に言うと、精神世界で言うアセンション
日本神話の世界観で描いているのだなと感じました。

アセンションって、2012年末に騒がれてましたが
地球が滅亡するとか、宇宙人が助けに来てくれるとか
そんなアホみたいな意味ではありません。
(僕もそう思っていた時期がありましたが…)

僕のアセンションの解釈は

人間が、この地球という世界で
学ぶべきことを学び尽くした先に次の世界が待っている

というものです。

(それは この世は神の遊戯である に書きました)

今や、震災の核廃棄物問題から始まり、AIが発達して行って
近い将来AIの方が人間よりも賢くなってしまうという時代が来るそうですね。
(シンギュラリティと呼ばれています)

そこで、人間は大きく真っ二つに分かれて行きます。

死の恐怖に怯え、何が何でも生き延びようとする者
生まれて来た意味を悟り、それを全うしようとする者

僕の解釈でさらに細かく分類すると、4つになります。

(それは 人間の4つの分類 に書きました)

近道なんてどこにもない。
自分で体感して、納得して、進んで行かないといけない。

それを手っ取り早く結果を得ようとして
「もっと、もっと!」と刺激を求めようとすると

あっという間に、支配層の魔の手に捕まってしまいます。
人間、また何度もやり直しです。

魂の輪廻を繰り返し、人間として学ぶべきことを学び切ったら
その先の世界にレベルアップする。

それが最終巻に書かれている

人類は進化する反調和である

という言葉に現れています。

透祜の選んだ道

透祜は地球上の生物の内で
人間としての感情以外のもの全てを手に入れた
夜彲王(やちおう)と融合し、完全な生命体になります。

夜彲王は、神をも消し去ることが出来るという
超人的な能力を持っているのにも関わらず
喜怒哀楽という人間らしい感情を持っていません。

だからこそ、透祜と夭祜という
光と闇の経験をし尽くした魂を見つけ出し
融合することによって、地球の行く末を見守ろうと考えていました。

透祜は女の子として鷹野と結ばれることを望んではいたが
夜彲王の見ている未来に感銘を受け、夜彲王を融合することを自ら望みます。

鷹野は、その気持ちが理解できず
「何でこんな世界を創ったんだ!俺は認めない!」と
目に見えぬ神々に食って掛かり、輪廻の道に戻ってしまいます。

透祜と夜彲王の融合体は
青比古に地上の知識の全てを授け
桂に「幸せに…」とだけ言って去って行きます。

二人は実質的なアダムとイブになり
また新たな世界を築いて行き
融合体は地球の外から人類を見守り続けます。

そして

神は一神にあらず ここが砦になる…

この言葉で締めくくります。

一神にあらずとは、砦になるとは、どういうことなのか?
僕なりの解釈を書きます。

何事も極端は身を滅ぼす。バランスが大切ということ。

物語には三つの流派・派閥が登場します。

それはあらすじにも書いた

亞神を信じるもの
威神を信じるもの
そして目に見えぬ神々を信じるもの

です。

これは、さながら僕が学生時代にプレイした
女神転生というゲームに出てくる

属性

という概念にそっくりです。

女神転生の属性は

LIGHT-NEUTRAL-DARK

というそのものの存在に関しての属性と

LAW-NEUTRAL-CHAOS
というそのものの信念に関しての属性があります。

イティハーサに適用するのは、後者の属性で

LAW=亞神
CHAOS=威神
NEUTRAL=目に見えぬ神々

となります。

以下がそれぞれの特徴です。
イティハーサと女神転生を混ぜて書きます。

属性 特徴
亞神を信じる者
(LAW)
「全てを神に任せるべきだ」という信念を持ち、【ルールに従うこと】を絶対だと考える。だからこそ、争いを好まず人に優しくあろうとするが、「神様に任せてさえいれば大丈夫だ」と自らの意思を放棄したり、悪を滅ぼすことも神の意志であれば躊躇することは無い。
威神を信じる者
(CHAOS)
「力こそ正義」という信念を持ち、【人は自らの欲望に抗えない】と考える。だからこそ、争いを好み人は蹴落として当然と考えるが、力でねじ伏せて手に入れようとするため、暴力や盗みや殺しも当然のように考え、罪も無い人たちを傷付けることもいとわない。
目に見えぬ神々を信じる者
(NEUTRAL)
「バランスが大切」という信念を持ち、【人間には善の心も悪の心も存在する】と考える。だからこそ人間の意志も神様からのお告げもどちらも大切にしているが、「いい子ぶるな」とか「そんなの無理に決まってる」と、周りに理解されないことがある。

亞神のトップに君臨していたのが 天音 です。

夜彲王は
「あれをちりと為すものが顕れるのを待っていた」
と言っていました。

あれとは 天音 のことです。

天音は

私を信じていさえいれば、あとは何の心配も要らない。
嫌なことは全部忘れて、私に尽くしなさい

ということを説きました。

これでは新興宗教の教祖と同じですね。

人々は自らの頭で考えることを放棄し
天音に全てを託そうとしました。

その結果、人々はどうなったか?

天音の準備した完璧な世界で
何の疑問も持たず、ただ暮らしているだけ。

どうしたらいいか考えることなく
ただ、言われるがまま。

それが果たして幸せなのかどうか?

彼らにそれを聞いても

「当然ですよ!嫌なことは全部忘れてしまえばいいのです」

と言う。

夜彲王は

遠い未来…平安を約束する唯一神がこの星に降臨した時…
その平安を退け自らの進化の道を選びとる者達がきっと現れる…
目に見えぬ神々の御教えと多神の記憶を持つ者達の中から…

と語っています。

心の平安に落ち着いてしまうのではなく
いつまでも進化する道を選んで欲しい

宇宙が、この世界が
そう望んでいたということですね。

LAWにもCHAOSにも
どっちに偏ってもいけない。

NEUTRALな道…すなわち

人の中には善も悪もあり、完璧な存在などいない。
それらを「どちらもある」と認めることこそが、魂の進化である

という考え方に、いずれ到達する必要があると。

人間達からすれば

なんでそんな神様の勝手で
争わないといけないんだ!

と思ってしまいますが、宇宙レベルからすれば

迷い、苦しみ、経験を積まないと進化できないよ?
「このままでいいや」なんて思ったら、そこで終わりだよ?

ということですね。

情報は離散する

とは、このことを言っていると思っています。

また、ネットでイティハーサと検索すると

透祜と鷹野の恋物語

しか見ていない人もいて
いろんな捉え方があるんだなぁと思いました。
(僕からするともったいなすぎる!!!!)

闇にしか救えない魂もある

ここまで「バランスが大切」と書いてきましたが
魂には「光の体験が足りないもの」「闇の経験が足りないもの」があります。

イティハーサは、そこもしっかりと描き切っています。

ちなみに、僕が一番好きなキャラは

那智(なち)

です。

初登場では一狼太(いちろうた)と呼ばれていました。

彼は、自分のことを信じてくれた桂に恋をします。
しかし、桂は青比古のことしか見えていない…

彼は桂を信じて一度亞神の徒になることを決意しますが
青比古への嫉妬心が膨らむにつれて、再び威神の徒になってしまいます。

彼の中には、青比古への嫉妬心しかありません。
その気持ちを解消することこそが、彼の生きる意味になって行きます。

そんな彼に向かって

仕方ないよ、桂のことは諦めるしかないよ…

と慰めたところで、あんなに安らかに眠れるわけがありません。

これは、僕も自分の人生で実感しました。

落ち込んでいる人には、無理に励ますのではなく
その人の心にそっと寄り添ってあげることが一番いいのだと。

失恋したばかりの人にラブラブなラブソングを聞かせても
余計落ち込みますよね?それよりも、失恋ソングを聴いた方が
心が落ち着くと思います。それと同じですね。

最終的に、人は善と悪を統合する方向に進んで行きます。
しかしそれは、どちらにも振り切るくらい経験しないとわからないことなのです。

いくら本で読んでも、経験・体験しないと魂には刻み付けられない。
だからこそ、エセスピリチュアリストは胡散臭いのです。

そんなものに頼らなくても
人は目の前の経験を一生懸命こなしていくことで
霊性を進化させて行くことは出来ます。

那智は、最後まで嫉妬心を貫き通したことで
生きる意味を行き切って、満足して死んで行ったのです。

また転生することがあったら
きっと次は違うテーマをもってして生まれて来ることでしょう。

そして、現代は
光と闇をどちらも受け入れることの出来る
ラストチャンスに近い状態になっています。

というか、もうお互いが話し合うことは
出来なくなって来ているようです。

話が合う人とはすぐに仲良くなれるけど
そうでない人とは話にすらならない。

自分たちが進みたい方向に
それぞれが進んで行くしかないのです。

結論:イティハーサは素晴らし過ぎる作品ということ

…とまぁつらつらと書いて来ましたが
細かく言えばまだまだあります。

しかし、時間がいくらあっても書き切れないので
この辺にしておきます(汗)

リアルでイティハーサを語れる場があれば
ぜひ参加したいと思っています。

…というか、僕が作ればいいのか?

この記事を読んで、何か思うことがあった方は
いつでも お問い合わせ からご連絡くださいね。
24時間以内にお返事することを心がけています。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました!